2020年 6月 08日

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夢うつつ

「夢うつつ」

①新メニュー

2週間も休業してしまった。緊急事態宣言が解除された後から「営業してますか?」や「テイクアウトお願いします」と注文の電話が多くなり、その都度「6月からです。申し訳ないです」と応える。ああ、僕は営業再開してちゃんとパンが焼けるやろか?オーダー、ささっと作れるやろか?お客さん来てくれんねやろか?と、多少不安を抱きながら過ごした。何か突拍子のないメニューをあみ出して、加古川人をあっ!と驚かしたいといつも企んでいる。
いよいよ営業再開初日を迎えたんだけど、しっかり準備したのに、新メニューのせいで全てが台無しになった。嫁さんと2人で店を開けたんだけど、まるで追いつかない。テイクアウトの新メニューがジャンジャン注文入った。その新メニューとは、漆黒の弁当箱でタタミ一畳分のデカさがあるため、せっかく大量に料理仕込んでたのに速攻で底がついてしまうというびっくり弁当だった。6畳分くらい厨房に一気に並べて中華鍋振り回しながら嫁さんに大声で「おおおおお!!」て叫びながら漆黒の弁当箱に打ち込む。
嫁さんも気合い入りまくりで「はい!!」とか叫びながら顔面汗まみれで凄い。直ぐに食材尽きてしまて何も作れないのに注文は溜まる一方だ。タタミ1畳に弁当箱がスカスカで流石に蓋してオッケーてならない。そのスカスカの枠の小さい方に嫁さんが突っ立っていて、凄く辛そうに僕からの指示を待っていた。僕はデカいしゃもじを持ってたけど、すくう食材が何もなくて立ち尽くした。絶対絶命の状況だったけど、タタミ4畳分くらいは仕上げてさばいたことに対しては自画自賛していたときに夢から醒めてゲー!てなった。

②理科の実験

やっと学校が始まった。息子が中学2年なんだけど、いきなりテストやらなんやら大変そうだった。授業はどんな感じなん?て訊いたら、ボソッと「理科の実験ばっか」やと。
は?なんじゃそらって聞き流してたんだけど、毎日同じように理科しかなくて、しかも実験をしてるという。流石に学校側とち狂ってるって思うたんで、抗議の電話を入れた。
「大切な実験なので外せないんですよーお父さん」みたいに仕事の出来ない風のセンコーがもぞもぞ喋るからイライラしてしまって、「一体なんの実験がそんなに大事やねん!コロナ自粛明けや!」て強めに言うたら、「爪楊枝実験っす」て言われた。
毎日毎日爪楊枝の実験して一体なにかが見つかってガッツポーズしたり一体感がクラスで起きるのか?バカか!ってパニックになった。それでも「爪楊枝実験」大切みたいでずっとやってる。なんかだんだん可愛く思えてきて面白いな、とか、へーいいじゃん、とか、感覚が麻痺して来てちょっとだけ応援しだす。いやいやそれにしてもおかしくないっすか?と訴えて、学校に行って再度抗議した。
「爪楊枝はな、刺したらチクチクする、それで終いやんか」とソファーで寝ながらはっきり喋ってしまい、息子が「はあ??」と言うので、「いや、だ、か、ら、刺したらチクチクするって」と応えた。応えてる途中にこれは夢だ!と気付いたが、最後まで言い切ってやった。

◎休業中にみた印象に残ってる夢の話でした。明日から営業なんで夜更かし控えめで備えます。